薬と健康の週間(薬剤)~経皮吸収型製剤が剥がれたら~
今週は、「薬と健康の週間」です。本日は、薬剤編です。
皆さん、こんにちは。
薬ゼミ大阪教室の薬剤担当の横井です。
薬には様々な剤形がありますが、
その中でも、フランドルテープ(硝酸イソソルビドの経皮吸収型製剤)のように、発作の予防のために長時間使用を続けるものもありますね。
貼り薬であるフランドルテープが汗をたくさんかいたなどで剥がれてしまった場合、どの様にしたら良いでしょうか?
薬剤師として患者さんに薬の説明をする時のため、イレギュラーな対応についても認識しておきましょう。
フランドルテープ(硝酸イソソルビドの経皮吸収型製剤)は、
ポリエステル系フィルムの支持体膜と、硝酸イソソルビドを練り込んだ粘着剤(アクリル酸エステル系粘着剤)の2層より成る構造を有していて、
薬物を含む粘着層より薬物が持続的に放出されるために狭心症の発作予防に利用されます。
長時間貼り付けて使用する製剤のため、人によっては汗をかいたりして剥がれてしまうことも考えられますね。
そのようなときは、いったんテープを剥がして、汗を清潔なタオルでふき取り、
テープのしわを伸ばしてから部位を変えて貼り直しても問題ないとされています。
また、貼り直しが出来ないようであれば、新しいものに変えても良いです。
これは、貼付後、24~48時間にわたり持続した血中濃度を保っている製剤のため、
貼りかえるタイミングは毎日同じでなくても問題にならないためです。
製剤的な特徴から使い方について認識しておくと、服薬指導にも役立ちます。
是非、製剤の勉強についても進めてみてください。